昭和37年度から53生度まれの男性の方に
「風疹の抗体検査をして、抗体のない方には予防接種をする」
という国の取り組みのクーポンが届いています。
対象となる人数は相当数いらっしゃると思うのですが、少なくとも当院で対応した方の数はあまり多くありません。
当院でも随時実施ておりますので、今後当院に
新型コロナワクチンの接種を受けにいらっしゃる方は、接種後15分間の経過観察の間に検査のための採血をしていただくと、「移動」「時間」などの手間が一切かからずに実施できます。
ワクチンを受けにいらっしゃる当日でも構いませんので、事前にお電話をいただければ、準備をしてスムースに実施できるように準備をいたします。
また、ワクチン接種を受ける方でなくとも、もちろん実施をしております。
かかる時間は、すいている時なら5分程度で完了します。
この場合も、無駄にお待たせしないよう事前にご連絡をいただければ幸いです。
風疹は別名「三日ばしか」といいます。
麻疹(はしか)のように全身に発疹は出るものの、重症感はなく3日もすれば治るのでそのように言われています。
しかし、妊娠中の女性が感染をすると胎児に悪影響を及ぼし、障害の原因となります。
このため、昭和37年度生まれの学年から中学校3年生で女性だけ予防接種を開始しました。「女性さえワクチンで守れば、男は罹っても問題ない」という理屈です。
しかし、インフルエンザにしても、最近の新型コロナウイルスにしても、予防接種をすれば「罹らない」わけではなく「罹りにくく、罹っても重症化が防げる」のですから、女性にだけ予防接種をしても、先天性風疹症候群の赤ちゃんはなくなりませんでした。
そこで昭和54年度生まれの学年から男性にも予防接種をするようになりました。
現在では男女とも一才の時と年長の時に2回行うようになっています。
それほど重要な予防接種なのですが、昭和37年度から53生度まれの男性は生涯一度もワクチン接種を受けずにここまで来ています。
今回国がこのプロジェクトを立ち上げたのは、この「いつ風疹に感染してもおかしくないグループ」が、風疹に感染して妊娠中の女性に近づいたときに、予防接種をしているとはいえ「絶対罹らない」わけではないので、妊婦さんに感染させて障害を持った子供が生まれる、ということを防ぐためのプロジェクトです。
その年代の全員に予防接種をすると、ワクチンが足りなくなるので、血液検査で既に感染して免疫を持っている人を除外し、残りの免疫を持たない人だけに接種を行うという作戦です。
国の「読み」では70%の人は免疫を持っていると読んでいるのですが、実施している者の実感としては確かにそんなところです。
ある日突然郵便が来て「検査をしましょう」と言われても、それだけでは「俺は、別にいいから。困ってないし・・・」ということになりますが、検査は予防接種へのステップであり、妊婦さんに感染させてしまう危険性を持ったまま過ごせば、妊娠中の娘や、息子の嫁に感染させ、孫が障害を持って生まれる可能性があります。
また、妊婦の風疹感染はその多くが「職場内」で感染しているというデータもあり、もしもそのようなことがあればその性から一生恨まれます。
いずれにしても、クーポンが届いた方は素早く行動を起こしてください。
追加
新型コロナワクチンを受けた方は、
接種後2週間は次のワクチンを受けることができません。
よく確認をしてから、接種のスケジュールを立ててください。