横浜からこの町に移住していろいろな言葉を覚えました。
そんな中でけっこうお気に入りの言葉が「うるかす」です。
この町に来てはじめて聞いた言葉で、神奈川にいた頃にはそのシュチュエーションによっても多少変わってきますが「浸けとく」「ふやかす」といった言葉が相当すると思うのですが、「うるかす」からは浸けておいた米や豆などが膨らむ雰囲気や、こびりついたカレーなどが滑り落ちる雰囲気が感じられて、なかなかにいい感じの語感です。
北海道には、なかなかにいい言葉があるものだと思っていました。
そしてつい数日前、東日本大震災の後に三陸沿岸を一緒にボランティアをした仲間が岩手県盛岡市から遊びに来ました。
我が家で夕飯を振舞った後に、すぐに養老牛の「だいいち」さんまで温泉に入りに行くことになっていたので、
「その辺のものは、流しでうるかしておいてっ!」
って言ったら、二人のお客は淡々と作業を開始。
「あれっ?内地の人に通じたぞ??」
日頃、内地から来たお客にうっかり「うるかす」って言うと、必ず「なにそれ?」って言われることになっていたのでちょっとびっくり。
改めて「盛岡でも、うるかすって言うの?」って聞いたら、「当たり前に使う」とのことでした。
北海道の言葉には、東北地方から伝わってきた言葉が少なくありませんが、「うるかす」もまた東北地方の言葉だったんですね。