「何歳までが小児科ですか?
と尋ねられることがしばしばあります。
日本小児科学会では対象年齢を「成人するまで」としています。
ルール作りが明確にしてある大きな病院では
「中学生まで」という線引きのところが多いものと思います。
そこで線を引く大きな理由の一つは
「15才になると、内服する薬の量が大人と同じになる。」
というあたりにあるようです。
ポイントは薬の量ではなく、見慣れた疾患への見立てだと思うので
「おかしな考え方だなぁ」と思っていました。
横浜で病院勤務をしていたころには、内科の先生が当直をしている時に
夜間に救急受診をされた中学生くらいのお子さんの保護者の方から
「小児科の医者に診て欲しい」
という要望があったために、夜中に呼び出されることもしばしばありました。
現場で診療をしている側からすると、
20才代、30才代の方は、付く病名は小児科の患者さんと変わりませんので、
小児科に患者さんを連れていらっしゃる保護者の方も、
小児科で診察することに、何の違和感もありません。
その一方で、「高血圧」「糖尿病」などの生活習慣病には経験が少ないので、
「それも、どんどん来てください」とは、言わないようにしています。
丹波篠山に来て1年が過ぎ、地域の特性をいろいろと学びましたが。
丹波篠山では、小学生になると内科を受診される方が多いようですが、
中学生、高校生までは、「誰が餅屋か?」ということになれば、答えは「小児科」です。
中学生にもなれば「こどもと一緒は、はずかしい」
と言うお子さんも多いものと思いますが、
中学生、高校生は言うに及ばず、引率される保護者の方も、
いわゆる「カゼ、熱、下痢」といった急性期の疾患であれば、
ぜんぜんストライクゾーンですので、是非ご利用ください。