日本脳炎ワクチン

別に目新しい話題ではないのですが、その後もみなさんに日本脳炎の予防接種をオススメしています。

今日のお話のメインは
「日本脳炎の予防接種を、インフルエンザと一緒に受けましょう!」
という話です。
詳しく知りたい方は、以下をお読みください。

日本脳炎は「脳炎」というくらいで、とっても怖い病気です。
一旦発症すると致死率は20~40%!
命を落とさなくても70%に精神神経の障害を残すと言われています。
この日本脳炎、昭和30年代までは毎年千人単位の発生があったのですが、現在は年間に数人にまで減少しています。
これは感染の機会が減ったからではなく、ほとんど全ての日本人が予防接種を受けたためです。
けれども道産子が内地に渡ることが少なかった昭和29年に始まったこの予防接種は「ウイルスを媒介する亜熱帯系の蚊がいない」という理由で北海道では長く行なわれずにいました。
近年は就職、進学、旅行などで道産子が内地に行く機会は飛躍的に増えました。
夏休みに東京ディズニーランドまで家族旅行をすれば、「北海道にいれば、かからない」というのんきな理由は通用しなくなるわけで、数年前に北海道でもようやく予防接種が始まりました。
「親の遺言で、内地には絶対に行かない!」という人以外は、内地で蚊に刺される可能性があるわけですから、子どもに限らず大人でも是非ワクチン接種をするようにオススメします。

お子さんの場合は生後6ヶ月以上(一般的には3才になったら)20才未満であれば、無料で予防接種を受けられます。
この間に4回の接種を行なうのですが、内地の子ども達は(私も50年以上前に受けましたが)3才で2回、4才で1回、ちょっと開いて9才でもう1回というスケジュールで接種します。
今まで受けるチャンスが無かった北海道の子ども達は、二十歳が近い人は最短で6ヶ月の2週間で接種をすることができますが、効き目を考えるとなるべく早くに始めて長い期間をかけて接種することをお勧めします。
(ただし、この間7才半から9才の間に、無料での接種ができない期間があります。)

そして、なぜ今この段階でお知らせをしているかというと、
日本脳炎の1回目と2回目の接種間隔が「1週から4週」となっており、インフルエンザの予防接種の間隔と同じになります。
言い方を変えると「インフルエンザの予防接種をする時に、同時に日本脳炎の予防接種をしてしまえば、病院に行く回数は増えない」ということになります。
日本脳炎の予防接種を開始していらっしゃらない方で、今シーズンのインフルエンザの予防接種を予定している方にとっては、ベストなタイミングです。
ぜひ、ご検討ください。

ちなみに、中標津町、別海町にお住まいの方は、6ヶ月から20才未満(た
だし6才半から9才の間を除く)のお子さんであれば、無条件で接種を受けることができます。
標津町にお住まいの方は、保健センターひまわりが発行している問診表をお持ちの方には無条件で接種ができます。
お持ちで無い方は、お子さんが標津町が指定する接種年齢に合致していれば問診表を受け取ってからご来院ください。
もう一つちなみに、別海病院でのインフルエンザの予防接種は例年11月より開始されているようですが、それ以前に接種を介したい方は、当院におきましても別海町の助成をうけた料金と同額で接種を受けることができます。

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