先週の土曜日に大学院生時代から世話になっていた教授の退官記念パーティーがあり、横浜に行ってきました。
パーティーは夕方からだったので、前日のニュースで流れていた
皇居の坂下門から乾門までのお濠沿いの桜並木が特別に開放されました。
という情報をつかんで、「パーティーの前に行ってこよう」と、野次馬根性丸出しで電車に乗り込みました。
「天皇陛下に対して失礼があってはならない。」と、いつもの半ズボンではなく革靴、長ズボン、そしてブレザーという「よそ行きフル装備」の「七五三状態」で乗り込みました。
開門予定の午前10時(実際にはあまりの人手に予定を早めて9時半に開門したそうです。)を一時間少々回った午前11時過ぎに東京駅に着いたのですが、駅の中でアナウンスが流れており「おうっ、親切に案内をしているな?」と思ったのですが、よくよく聴くと「今から並ばれても、閉門時間を過ぎると思われます。」と、事実上の満員札止め宣言・・・
自分と同じようにニュースを見て思い立つ輩が多数いることは想定していたのですが、予想以上の人出に見込みの甘かった自分を悔いながらもすぐに気分を取り直して、「行ける所まで行って、皇居を近くから見てみよう!」と、外堀通り、内堀通りを過ぎて、皇居外苑と呼ばれるところまで来ました。
ここから先はパイロンなどで規制がされており、車の上のお立ち台でDJポリスも元気にお仕事してました。
そこまで来て納得して、「あとはお濠沿いに皇居の外側を一周しよう」と思って反時計回りに歩き始めました。
しばらく歩くと大手門の交差点があり「そうだよな、大手門があるから大手町なんだよなぁ」などと思って眺めていると、お堀(正確には桔梗濠・キキョウボリといいます)に架かる橋を渡って多くの人の列が大手門に吸い込まれて行きます。
今日の今日まで「お堀の内側には民間人は入れない」と思い込んでいた私は「今日は特別なのかな?」くらいに思っていたのですが、入ってみるとしっかり公園として整備がしてあり、「あれっ、お堀の中って入れるんだ」という事に気がつき、次の瞬間「どこまで行けるのだろう?」と思って歩き始めました。よくよく考えると、かの日本武道館も北の丸にあるのだから、そうとは知らずにお堀の内側には入っていたのですが、なんだかとっても新鮮な気持ちで歩みを進めました。三の丸から入って、二の丸、さらに本丸まで一気に攻め込み、あっさり天守台(江戸時代の初期以降は天守閣はなかった)を制圧しました。当然のことながら周囲よりも高いところにあるので見晴らしもよく桜の花を遠くから眺めることができました。その後北の丸に抜けて桜の名所千鳥がヶ淵を歩いて戻ってきました。
今まで「皇居=江戸城」だと思っていたのですが、御所などがある「皇居」とは江戸城のうちの一部であり、それも天守閣やかつて大奥や松の廊下などがあった本丸御殿があった場所ではなく、江戸城を作った太田道灌の名前がついた道灌濠の西側にある一番はずれの地域です。
旧江戸城の半分以上は公園として整備されて自由に観光することができます。
しかも入場無料です。
ニューヨークのセントラルパークには及びませんが、都会のど真ん中にこんな大きな公園があるというのは驚きに値します。
東京駅からまっすぐ行けばすぐにつきますので、お江戸に行く機会がありましたら是非お立ち寄りください。
日本人なら一度は訪れたい場所であります。